TENZO 典座 -TENZO-

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2019 / ドキュメンタリー / 59min G
全世界(日本、フランス、スイス、ベルギー、韓国を除く)
英語・中南米スペイン語・インドネシア語・タイ語・中国語(簡体字・繁体字)
飲酒・喫煙シーンがあります
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Synopsis

ドキュメンタリーとフィクションを交え3.11以降の信仰を探求

道元禅師が著した『典座教訓』を軸に、3.11後の日本における仏教と信仰の意義と在り方を探求する異色作。10年前に本山での修業を終え、それぞれの寺へ戻った兄弟子の隆行と弟弟子の知賢。知賢は山梨で家族と暮らしながら、いのちの電話相談、精進料理教室、ヨガ坐禅など意欲的な活動を続ける。一方、福島にあった寺も家族も檀家もすべて津波に流された隆行は、瓦礫撤去作業員として仮設住宅に住みながら、本堂再建を諦めきれずにいた。「これだけはお勧めしたい」という作品を宣伝・上映してきたjig theaterは「信仰を考える上でこれほどまでにストレートな作品はない。フィクションとドキュメンタリーという枠を無効にするほどの力強さがある」と推す。
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Director Profile

富田克也

1972 年、山梨県生まれ。脚本家・映画監督の相澤虎之助らとともに映像制作集団・空族(くぞく)を率い、「作りたい映画を勝手に作り、勝手に上映する」をモットーに活動。本作『典座 -TENZO-』は2019 年度のカンヌ国際映画祭 批評家週間「特別招待部門」に選出され、フランスでも劇場公開された。
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典座 -TENZO-
キャスト
河口智賢、近藤真弘、倉島隆行、青山俊董
監督
富田克也
脚本
相澤虎之助、富田克也
海外窓口
株式会社空族
jig theater
jig theater
柴田修兵、三宅優子

『サウダーヂ』『バンコクナイツ』の富田克也監督が、全国曹洞宗青年会の依頼によって、東日本大震災以降の仏教の信仰の意義と在り方を探求する異色作。異色作と言えど、「信仰」というものを考える上でこれほどまでにストレートな作品はない。その土地に住み生活を営んでいる者がその人自身を演じていると思われる本作は、富田克也の他の作品でもそうであるように、出演者の存在感が凄まじく、血が通っている人物にじかに触れているような感触がある。それは映画と呼ぶにはいささか不恰好でさえあり、そこはかとない違和感と、それゆえの迫真さは、フィクションとドキュメンタリーという枠を無効にするほどの力強さを持っている。曹洞宗の尼僧・青山俊董が師として登場すると、この人の話は聞き逃してはならないと身体が勝手に反応してしまい、映画の中からこんなにも教えを与えられることに驚いてしまう。どこまでもローカルでありつつ、宇宙までも通じる。

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富田克也
富田克也
監督

映画『典座』は禅宗の青年僧侶たちからの依頼を受け、彼らと一緒に作った映画だ。作品を作るにあたり、私はまず最初に、禅宗の一宗派であるこの曹洞宗の教えについて知る必要があった。そこで私は青年僧侶たちに、曹洞宗で最も重要な高僧に会わせてほしいと頼んだ。すると彼らが満場一致で名を挙げたのが、尼僧の青山俊董老師 だった。

私たちは何はさておき青山老師に会いに行くことにした。私たちのありのままをぶつけてみようと思った。弟子が師に問いかける禅問答を模倣し、カメラを据え、その様子をドキュメントとして撮影するところから始めた。果たして、私たちは一目でこの青山老師に魅了されてしまうー。

『典座』とは、修行僧の食事作りを担当する僧侶たちの呼び名で、曹洞宗独自であるこの役名をタイトルとし、2011年、3.11後の世界を生きる私たちに、悟りとは?救いとは?そして宗教とは一体なんなのかということを、実際の僧侶自らが演じ、問いかける作品となっていった。

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